私がお勧めしたいのはサスペンスドラマ「タクシードライバーの推理日誌」シリーズ

私がお勧めしたいのはサスペンスドラマ「タクシードライバーの推理日誌」シリーズです。

この作品は元警視庁捜査一課の刑事で、現在はタクシードライバーをしている夜明日出夫(演:渡瀬恒彦)が主人公になっているドラマのシリーズです。

夜明日出夫は刑事時代に事件関係者の女性との関係を誤解されて週刊詩にまで書かれ、離婚までしてしまった経歴があります。

それ以降は民間人としてタクシードライバーの仕事をしていますが、自分の乗せた乗客が事件に関わってくるのが毎回のパターンです。

離婚した妻は出演することがありません(声のみの出演はあり)が、その母方の姓を名乗る娘西村あゆみ(演:林美穂)は頻繁に出演しています。

夜明日出夫は自分の乗せた乗客が事件に関わってくるため、警察時代の部下である東山秀作(演:風見しんご)や国代義明(演:小林健)、時には本庁勤めではない馬場幸男(演:正名僕蔵)らに事件の捜査が行き詰った時には頼りにされます。

こういった関係があるので逆に夜明けさんから事件についての情報提供を求められると東山は「民間人の夜明さんには関係ないですから」と言いながらも情報を提供して事件解決のヒントを得るのが毎回のパターンになっています。

夜明さんは自分の乗せる乗客に元刑事という経歴をアリバイ作りに利用されることが多く、最初はその乗客を疑うことはないのですが東山、国代、そして警視庁捜査一課の警部である神谷雅昭(演:平田満)の意見を聞くうちに乗客を疑いだして事件解決のための推理をするのが毎回のパターンです。

このドラマは毎回ストーリー自体もとても面白いものがあるのですが、ドラマの始まりでは元気で良くしゃべるおばさん客(演:大島蓉子。毎回違う人物)が乗っていることが多いなど脇役の出演も1つの見どころであります。

夜明さんが乗せる乗客は美人の女性客であることが多くて事件への関与を最初否定するので神谷などは「夜明さんは女性に甘いから」と言うことが多いですね。

主演である渡瀬恒彦さんが2017年3月14日に亡くなってしまったため作品は39作品までで終了してしまいましたが、そういうことがなければまだまだ続いたであろう人気シリーズのドラマでした。

夜明日出夫が所属する大同交通の係長は演じる方は色々と変わっていますが、普段は営業成績の悪い夜明さんに頭を悩ませています。

しかし一度乗せた乗客から遠方への乗車を依頼されることが多い通称「ロングの夜明」として取り返すことが多いので頼りにされている部分もあります。

今後新しい作品が生まれることはありませんが、とても面白いシリーズドラマであります。

知っていたら自慢できるサンタクロースとクリスマスの話

楽しいクリスマスでのサンタクロースの存在が、ちょっぴり大人的な意味で、納得できる本です。

題名は少し刺激がありすぎるので、お子様には向かないですけれど、題名は”火あぶりにされたサンタクロース”という本です。

毎年当たり前のようにクリスマスといえば、サンタクロースがプレゼントを良い子には届けてくれることに何の疑問も持たず、世界でのお祝い事として、特に意味を理解していたわけではありませんでした。

最近では日本でもハロウィンもイベントとして行われますし、キリスト教的な意味があるらしいくらいで理解していれば、特に気に留めていなくても大丈夫な行事のようにクリスマスもハロウィンも感じていました。

この本の題名が目に留まり、当然優しいサンタクロースが何があって火あぶりにされなければならない事件が起こったのかと興味を持ちまして一読していました。

内容は大人向けです。

それは、季節になるとクリスマスにはサンタクロースから手紙が送られてくるというイベントで思わず申し込みをする、私のようなサンタクロースは朗らでふくよかな白髭のおじさんと思いたい派の人間には、ちょっと驚く内容でした。

キリスト教のクリスマスとサンタクロースは決してお互いに関係してはいないお話だったということがわかったからです。

キリスト教に理解の深い方には笑われてしまいそうですが、クリスマスの歴史についての説明もあり、以前のクリスマスが決して現代のようなキラキラした行事ではなかった事や、キリスト教内でのサンタクロースの存在をどのように解釈するのか、サンタクロースを認めるのか認めないのかなどの審議の様子や、古代からの逸話の話とアメリカとクリスマスの関連性などの盛沢山の背景説明が、この本でとてもよくわかります。

日本にもたくさんの季節ごとの行事がありますが、現代でも行われる行事の意味を正確に過去の行事の形式から知る機会は多くないと思います。

クリスマスやサンタクロースは海外から入ってきた行事ですから、形式だけに止まってしまう傾向があるのかもしれませんが、宗教的なものへの深入りを毛嫌いしていた私でも、興味を持って読み進めることができました。

宗教的な内容を理解している方にとっては、サンタクロースの存在がこのように真剣な大問題になるかという、海外の宗教に対する姿勢を理解することにもなると思います。

この本は100ページ余りの本ですので、気軽に楽しめて、理解しやすい内容でした。

帰国子女でない人も、社会の在り方を知るために「<帰国子女>という日本人」を読みましょう

つい昨日読み終わった本が一冊あります。

品川亮さん著作の「<帰国子女>という日本人」というエッセー式の本です。40代の著者は、子どもの頃、父親の仕事の都合で二度ペルーに渡り、そこで日本人学校に通って後に日本に帰国し「帰国子女」となったのです。

二度同じペルーの同じ日本人学校に通い、二度帰国しているのですが、一度目の「帰国子女」体験と二度目はとても異なるものでした。

帰国子女は現在では決して珍しい存在ではなく、むしろどの学校のクラスや職場にも一人はいるものではないでしょうか。

わりと当たり前の存在になっている帰国子女ですが、いわゆるアメリカ帰りの典型的な「帰国子女象」に当てはまらない帰国子女である著者は、発展途上国からの帰国子女としての悩みや受ける偏見、戸惑いなどを自分の経験に基づいて書いています。

また、著者以外の多くの帰国子女にも取材をして様々な帰国子女体験をシェアしている本です。

何も帰国子女だからこそ日本の社会に馴染むのが大変なわけではありません。

この本では、帰国子女である上地方から東京に更に転校した「ダブル」マイノリティー的な立場を経験した子どものことも書いています。

また、著者自身が高校生のときに日本の高校に通い始めた際、クラスの中のヒエラルキーの在り方や自分が空気が読めなかったせいでどういう困難や苦しみになったかなども書いていますが、本人もこういった苦しみは決して「帰国子女」独特なものではなく、クラスといった小さな社会の中でどう生徒たちが支配され、上手く生き抜くためにはどういった知恵が必要かなども分析されています。

これは学校の中だけではなく社会全般にも適応できるようなもので、読んでいると実に興味深いです。

著者はペルーに滞在経験がありながらも日本人学校に通っていたため、現地の言葉であるスペイン語、そして「帰国子女」として期待されがちな英語もほとんどできないまま帰国したため、周りの「期待を裏切ってしまうような」帰国子女になってしまった、またアメリカなどの先進国からの帰国子女に対して未だに少しひがみのようなものを抱いている、などと書いています。

正直で主観的な分析もあり、また取材に基づいた自分以外の帰国子女に対する分析も書いてありい、例え読者が帰国子女でなくても興味を持つようなトピックがたくさん詰まっています。

何より、帰国子女から見た日本の社会のことを考えてみることにより、日本の社会の在り方について読者も深く考えさせられます。

社会そのものに興味がある人は是非この本がお勧めです。